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学名:Daubentonia madagascariensis
生息地:マダガスカル
霊長目 アイアイ科
伸び続ける丈夫な前歯と細長い中指が特長
童謡で名前はよく知られているアイアイですが、どのサルの仲間にも似ていない、独自の生態をもっています。その秘密は、針金のように細長い手の中指にあります。
彼らは夜行性で、主食はラミーと呼ばれる木の実の種の中身(胚乳)を食べます。その種の殻は非常に硬く、他の動物は食べませんが、彼らはリスのように一生伸び続ける丈夫な前歯で種の殻を削り、できた穴に中指を入れ、中身をかき出して食べます。木の中の幼虫も好んで食べますが、その時も中指で木の表面を叩き、反響音を聞いて幼虫のいる場所を探しあて、同じように幹に穴を開けて、中から器用に幼虫を取り出します。
上野動物園生まれのアイアイを見に行こう!
アイアイは、アフリカ大陸の横に位置するマダガスカルだけにすむ動物です。この島には、キツネザルなど、他にはいない動物が多く生息しています。なぜなら、およそ6500万年もの間、他の大陸から離れた島だったため、外敵のいないこの島の動物達は当時の姿を残したまま、独自の進化を遂げました。
しかし、たった約2000年前に、この島に入り込んだ人間の活動による森林破壊のために、野生動物達は絶滅の危機にあります。 こうした貴重な動物を守るため、現地では保護活動や植樹活動、子どもたちへの環境教育活動が行われています。また、世界の動物園でアイアイを飼育し、数を増やす取り組みも行われており、上野動物園でも2001年からアイアイの飼育を開始し、これまでに8頭の子どもが育っています。
マダガスカルの仲間たち
ワオキツネザル:しっぽが輪の模様のキツネザル
ホウシャガメ:マダガスカルにしかいないカメの一種
上野動物園だより
上野動物園で初! アジアゾウが妊娠!
2015年10月、上野動物園で飼育しているアジアゾウのメス(ウタイ)とオス(アティ)を繁殖のため同居させたところ、2016年7月の検査で胎児が確認されました。アジアゾウの妊娠期間は約21カ月から22カ月間といわれ、出産は来年7月から8月頃かと思われます。かわいい赤ちゃんに会えるといいですね。
写真提供:公益財団法人東京動物園協会
恩賜上野動物園/東京都台東区上野公園9-83
TEL.03-3828-5171
http://www.tokyo-zoo.net/zoo/ueno