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昔は、工場や自動車から出される排出物で、太陽が見えなくなることがあったほどよごれていた東京の空気(大気)。

今、空を見上げると、太陽はきちんと見えている! 大気はきれい! 本当にそれでいいのかな?

さぁ、東京の大気の歴史と現状を学んでいこう。

 

経済の成長で大気汚染が進行

東京で大気汚染が問題視されるようになったのは1950年代。高度経済成長と呼ばれる、日本経済が急成長したころからなんだ。

工場が多く集まり、その工場からは、黒いけむりに混じって大気汚染物質が排出。その黒えんは空をおおい、すすで洗濯物がよごれる、家の中にすすがたまるなど、いろいろな問題が出てきてしまう。

さらに経済が発展すると、都心には高層ビルが立ち並び、それぞれのビルから出される暖房用ボイラーなどのけむりが問題となる。実はこの当時、ビルの暖房は石炭を燃やし、1km2あたり毎月約21tものすすが降り注いでいたとのこと。

また、暮らしが豊かになり、自動車の保有台数も増加。排出ガスにふくまれる窒素酸化物や浮遊粒子状物質などが問題に。ここで、東京をはじめとした一都三県が汚染物質を大量に排出するトラックやバスなどのディーゼル車の走行を規制し、大気環境は大幅に改善したよ。

 

見えにくくなった新たな有害物質

そして、今、問題になっているのが“VOC”と呼ばれる蒸発しやすい化学製品。

これは光化学スモッグやPM2.5の発生原因の1つであり、私たちの暮らしの中などからも年間1万t以上ものVOCが大気に放出されているんだ。そこで、下のイラストと表を参考に、VOCを減らす努力をしてみよう。

1人1人の力は小さいけれど、みんなでやれば、東京の大気はもっときれいになるよ!

 

大気をよごす主な物質

光化学 オキシダント

工場や自動車から排出される窒素酸化物やVOCなどに、太陽の紫外線が当たると化学反応を起こして発生する。

浮遊粒子状 物質

大気中をただよう物質で、工場のけむりや自動車の排出ガスなどにふくまれる。人の肺などの呼吸器に入ると、健康に害をおよぼす。

PM2.5

大気中に浮遊する2.5μm以下の小さな物質のこと。自動車の排出ガスや工場の煙などから発生する他、光化学反応でも発生するよ。

 

なかでもやっかいなのが光化学オキシダントとPM2.5

 

東京都の主な取り組み

年号

1949 工場公害防止条例制定

高度経済成長で東京に工場が集まり、工場からの黒えんが空をおおうほどに。そこで、全国初の公害規制法規が制定されたんだ。

1955 ばい煙防止条例制定

ばい煙監視員による濃度の測定が行われ、東京タワーでの実態調査も始まったよ。

1968 東京都と東京電力とで公害防止協定締結。東京都公害研究所設置

1969 公害防止条例制定

1970 公害防止条例改正

地域冷暖房区域が指定され、効率よくビルの冷暖房ができるように。

1971 重油の燃料規制施行(硫黄含有率を削減)

人体に悪影響を与える亜硫酸ガスの量が大幅に改善したよ。

1999 ”ディーゼル車NO作戦”展開

当時の一般的なディーゼル車は、1kmの走行で1gのすすを排出。窒素酸化物や粒子状物質をさらに減らすために、「東京から日本を変えよう」と、ディーゼル車対策の強化を提起したよ。

2000 環境確保条例制定(公害防止条例を全面改正)

大きな発生源はなくなってきたけど、小さな発生源はまだまだ残っている。1人1人の努力が必要になっているんだ。

2003 ディーゼル車規制開始

東京都だけがディーゼル車を規制しても効果は薄いと、隣接する神奈川県、埼玉県、千葉県の一都三県で同時に規制がスタート!

 

大気汚染を減らすために私たちができること

空気をきれいにするために、私たちにもできることはあるんだ。

目に見えないから分かりづらいけれど、1人1人のちょっとした心がけが、大気汚染の減少につながるよ!

 

1 公共交通機関を利用しよう

車は便利で快適な移動手段だけれど、みんなが車に乗ってしまうと、排出ガスが増加し、大気汚染は進んでしまう。お出かけは電車を使うなど、公共交通機関を積極的に利用しよう。

また、近場だったら、歩いていくとか、自転車を使うのもいいね。運動にもなるよ。

 

2 エコドライブを心がけよう

無用なアイドリングをやめる、不要な荷物を積まない、急な発進・停車をしないなど、10個のエコドライブの実践で、燃費が14%アップした事例もあり、お財布にもやさしい! もちろん、排出ガスも減るよ。車に乗るときは、「エコドライブ!」と運転する人に教えてあげてね。

 

3 環境に配慮した製品を選ぼう

VOCを減らすには、できるだけVOCがふくまれていないものを使いたい。

実は、レジ袋や包装紙の印刷にはVOCが使用されている。

だから、個別包装が必要以上にされているものは買わない、マイバッグを使用するなど、こういった行為もVOC削減に一役買うんだよ。

 

4 ごみを減らそう

残さず食べる、リサイクルを心がけるなど、ごみを減らす努力をしよう!

ごみと大気汚染のつながりを不思議に思うかもしれないけれど、ごみを減らせば、焼却される量が減り、工場から排出されるけむりが少なくなるというわけ。

意外なところから、大気汚染につながるんだね。

 

コラム❶
アサガオを観察してみよう

身近な植物アサガオは、大気の影響を受けやすい植物なんだ。光化学オキシダントや酸性雨などに当たると、葉の色が変わったり、花に白いはん点ができたりと、変化が現れるよ。みんなも、アサガオを育てて観察してみよう。

 

コラム❷
東京できれいな空気を味わうには?

高層ビルが立ち並ぶ大都会よりも、やはり、自然が多く残る多摩方面の空気がおいしい。

例えば、檜原村にある檜原都民の森には5つの散策コースが用意され、おいしい空気がたっぷり味わえる。

また、さまざまなイベントも用意されているから、1日中遊べるよ。

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