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弁当の容器やペットボトル、使い捨てのストローなど、いろいろな所で使われているプラスチックは、私たちの暮らしに欠かせない素材だよね。でも、プラスチックが原因で、さまざまな問題が起こっているんだ。どんな問題なのか、見ていくよ!

年間800万tものプラスチックごみが海へ

2020年7月からプラスチック製レジ袋の有料化が全国で義務付けられ、マイバッグを持つ人が増えたよね。なぜ、プラスチックを減らす取り組みが行われているんだろう? それは、プラスチックの性質に大きく関係しているんだ。

植物の繊維などから作られる麻や綿などの布や紙は、土や水の中にいる微生物に分解されて、やがて自然にかえっていくよ。でも、石油を原料とするプラスチックは、微生物や自然の力で分解することができず、いつまでも残り続けてしまう! その量は、日本人1人あたり年間約32kgにも上るよ。

もちろん、全てがごみになるわけではなく、リサイクルされるプラスチック、燃やされて処分されるプラスチックもある一方で、ごみとして海に流れこんでしまうプラスチックもあるんだ。2010年の環境省の資料によると、同年に日本の陸地から6万tのプラスチックごみが海に流出したと報告されているよ。毎年、世界全体で年間800万tのプラスチックごみが海に入りこんだといわれ、これは1分ごとに、ゴミ収集車1台分のごみを海に捨てていることになるよ。

小さすぎて回収できない!マイクロプラスチック

海にごみとしてプラスチックが入ってしまうと、太陽の光や塩分などでプラスチックがもろくなり、波や砂でくだかれた結果、大きさ5㎜以下のマイクロプラスチックになってしまう。こうなると、小さすぎて回収はほぼ不可能。海をただよい続け、現時点で200種類以上の海洋生物や鳥などの体内からマイクロプラスチックが見つかっているんだ。

軽くて便利で、私たちの生活に欠かせないものとなっているプラスチック、どうすれば減らせるのか、みんなで考えていこう!

日本に漂着したごみを調べてみたら……

2016年に全国10地点(稚内、根室、函館、遊佐、串本、国東、対馬、五島、種子島、奄美)で、各地点の海岸線50mの中に存在したごみの量や種類などを調査したところ(※1、2)、容積と個数ベースでプラスチック類が最も高い割合をしめたよ。中でも、突出して多かった飲料用ボトル(ペットボトル)は、奄美で外国製が8割をしめたのに対し、根室、函館、国東は外国製が2割以下で、日本製が5〜7割をしめる結果に。ごみはきちんと捨てないとね!

プラスチックがマイクロプラスチックになるまで

マイクロプラスチックはどうやってできるのかを見ていこう。

ポイ捨てや風でプラスチック製品が散乱

雨が降ると水路や川へ流れ出て海へ

太陽の光・波の力などでもろくなり、こわれて小さくなる

5㎜以下のマイクロプラスチックになり魚などが食べる

マイクロプラスチックや海洋プラスチックが原因でこんなことが起こっているよ

  • 生物がごみをエサとまちがえて食べる
  • プラスチックを吸いこんで、船舶のエンジンが故障
  • 定置網や地引網などにごみがからまって損傷
  • ごみによる景観の悪化で、観光客が減少
  • ごみを回収処理するためにかかる莫大な費用

「プラスチックごみを減らすために何をすればいいか、みんなの考えてみよう!」

プラスチックのストローやカップ、お菓子のプラトレーが紙製の物に変更されたり、海洋プラスチックを原料の一部に使ったポリ袋や、トウモロコシ由来成分と廃棄された紙を中心にした食品トレーが開発されたりなど、プラスチックを少しでも減らそうと、多くの企業や人ががんばっているよ!

 

参考:平成30年9月環境省『海洋ごみをめぐる最近の動向』 https://www.env.go.jp/water/marirne_litter/conf/02_02doukou.pdf

 

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