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釧路市動物園の飼育員さんが、動物や動物園、自然について紹介します。
取り上げる動物は…『オタリア』
食肉目 アシカ科
【生息地】 南米のペルー、チリ、アルゼンチン、ウルグアイなど沿岸
釧路市動物園では、オス1頭、メス4頭を飼育しています。
まるでライオンみたい!?
オタリアは、ギリシャ語で「耳が小さい」という意味で、目の横に小さな耳たぶがあります。南米の沿岸に生息し、前足も後足もヒレのように進化した鰭脚類の仲間です。同じ仲間のアシカが、水族館で輪を上手にキャッチしている姿を想像できるでしょうか。オタリアも同じような姿勢をします。ヒレのように見えるのは、しっかりと指とつめがある手と足です。
オスは大人になると首の周りに毛が生え、まるでライオンのたてがみのように見えることから、英語ではシーライオン(海のライオン)と呼ばれています。1頭のオスと何頭ものメスとで群れをつくります。釧路市動物園では主にホッケをあたえており、1日に5頭で約60 kgも食べます。

オタリアの繁殖と子育て
妊娠期間はおよそ1年。水中で暮らす仲間たちは、オスとの出会いが少ないので、出産するとすぐに次の繁殖の準備をし、お腹に次の赤ちゃんを宿しますが、すぐには大きくなりません。生息地(南半球)での繁殖は12~1月ですが、日本では7~8月です。
昨年7月に「うるる」が出産し、12年ぶりに赤ちゃんが誕生しました。子はメスで、愛称を募集して「くるる」と名付けられました。
今年7月には、おたる水族館からメスの「ハナ」が繁殖のために来園。動物園や水族館では、飼育できる動物の数が限られているので、ブリーディングローンといって動物を移動し合って繁殖を進めます。オスの「トキ」を貸してもらっている姫路市立動物園とおたる水族館、釧路市動物園で協力して、1頭でも多く数を増やせるよう取り組んでいます。

くしろニュース
「アルパカの赤ちゃんが誕生!」
5月27日(木)に生まれたアルパカの赤ちゃんは、白い体に茶色いおしりの男の子。名前は「アンバー」。琥珀という宝石にちなんで名付けられました。動物園で動物たちの愛称を探してみるのもおもしろいですよ!
教えて!飼育員さん
飼育員さんが、みんなからの質問に答えるよ!
Q.タンチョウの首はどうなっているの?
A.タンチョウの首の骨は約17個あり、筋肉で支えられています。また首には、食べ物が通る食道と、呼吸のための気管が通っています。首は、遠くを見たり、地面のえさを食べたりしやすくするために、長くなったと考えられています。
協力・監修/釧路市動物園
釧路市阿寒町下仁々志別11番
TEL. 0154-56-2121
https://www.city.kushiro.lg.jp/zoo