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円山動物園の飼育員さんが、動物や動物園、自然について紹介するコーナーです
『シロフクロウ』
フクロウ目/フクロウ科
【生息地】北極圏周辺、ユーラシア大陸北部、北米大陸北部、グリーンランド
円山動物園には オス1羽とメス1羽がいます。
子育てには 大量のえさが必要
シロフクロウは大型のフクロウで、北極などの寒い地域で暮らしています。オスは体が真っ白で、雪や氷の大地にとけこみ、外敵から身をかくします。冬から春の繁殖期には、一度に4~10個の卵を産みます。地面に土をもり、てっぺんに作ったくぼみで、メスが卵を温めます。メスの羽が少し黒っぽいのは、土の上で目立たなくするためです。
フクロウではめずらしく、明るいうちに行動し、かりをする能力がとても高いのが特長です。耳や目が良く、草木や雪の下の獲物でも見つけ、素早く飛んでつかまえます。えさは主にネズミのレミングや、ウサギ、鳥類など。親鳥は、子育ての時期には1,500頭ものレミングをかることもあります。レミングは3~4年の周期で数が増えたり、減ったりするため、レミングが少ないときは親鳥が卵を産まないこともあります。
おびひろ動物園からオスの「とうふ」が来園
メスのアンナと、その繁殖相手としておびひろ動物園からやってきたオスのとうふがいます。生まれたときは、オスもメスも羽の色は黒っぽく、1年に一度生え変わって少しずつ白い羽になっていきます。2才のとうふには、まだ黒っぽい羽が残っていますが、3~4才ごろには真っ白な羽に生え変わります。
暑い夏には、口を開けてハアハアと息をしたり、つばさを広げて体の熱をにがしたりする様子が見られました。水をまくと、アンナはつばさを広げながら近寄り、水浴びを楽しんでいました。
よく観察してみると、いろいろな発見があります。ぜひ近くでじっくり見てみてくださいね。

まるやまニュース
円山動物園は今年で開園70周年!
円山動物園は、1951年5月5日のこどもの日に開園し、そのときの名前は「札幌市円山児童遊戯施設」といいました。当時は、オオワシ1羽、エゾシカ1頭、ヒグマ2頭の3種4点しかいませんでした。そして約4カ月後の1951年9月15日に北海道で初めての動物園として「札幌市円山動物園」に名前を変え、動物は20種43点に増えました。 円山動物園は、2021年に70周年をむかえ、現在、飼育している動物は158種968点(令和3年7月末時点)です。9月15日は『円山動物園』と呼ばれるようになった記念日です。
教えて! 飼育員さん
飼育員さんが、みんなからの質問に答えるよ!
Q. 夜に活発な動物には、夜にえさをあげるの?
A. 夜に活発になる動物を夜行性動物といいます。そのうち、スローロリスについてお答えします。日中はずっとねているので、夜にえさをあげる必要があります。でも、それだと動物園に来てもスローロリスが動いたり食べたりする様子は見られないので、円山動物園ではスローロリスの観察エリアだけ、日中は暗く、夜は明るくして、昼と夜を逆にして、日中にえさをあげます。ぜひ、暗く静かな夜の雰囲気を、スローロリスと共に楽しんでくださいね。
協力・監修/札幌市 円山動物園
札幌市中央区宮ヶ丘3番地1 TEL. 011-621-1426
http://www.city.sapporo.jp/zoo/